白鵬がダメ押しを繰り返して見苦しい相撲をとる背景にあるものは?

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混戦模様の春場所は連日の大入りで盛り上がっていますが、ダメ押しを繰り返す横綱白鵬に批判が集まっています。

以前は悠揚迫らざるという言葉がぴったりの余裕と貫禄を見せていたのに、最近の白鵬はなーんかイライラしてると言うか朝青龍みたいな威嚇的な態度が目に付くようになってしまいました。

優等生と言われ成績力量とも申し分ない大横綱の態度が悪くなったのはなぜなのでしょう。

【ついに怪我人が出ました】

春場所8日目の結びの一番、白鵬対嘉風戦で、白鵬はすでに土俵を割っている嘉風に対して強烈なダメ押しをかまして土俵下に転げ落としました。今場所2度目のダメ押しであります。

嘉風はあぐらをかいて座っていた井筒審判部長の上に落っこちまして、気の毒な井筒親方は左の太ももの付け根を骨折。3ヶ月の加療を要するとの診断です。

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この一番、白鵬の激しいかち上げと突きの連続で嘉風は顔から出血しており、嘉風を土俵下に投げ落として振り返った白鵬は返り血を浴びて大変なことになってました。そりゃもう すさまじいの何の、昔の時代劇でずんばらりん!と斬ったシーンみたい。

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白鵬は嘉風の足が出ていることに気づかなかったと言ってましたが、長年土俵の上にいれば体の感覚で出たか出てないかは分かるはず。「熱くなったのか?」との質問に「全然」とけろっとして答えたものの、下敷きになった井筒親方が骨折して入院したことを知ってからは「申し訳ないことをした」と反省の弁を口にしておりました。でも、井筒親方にはこの先ずっと恨まれると思います(苦笑)

八角理事長は「相撲の流れの中であのようになったのでダメ押しではない」と擁護しましたが、どう見てもダメ押しにしか見えないあの一番は非常に後味の悪いものになりました。

土俵下のたまり席はお相撲さんが転げ落ちてきて下敷きになる危険性を覚悟の上で座る自己責任席です。国技館が蔵前にあった頃は土俵との距離はもっと近かったものです。相撲協会がいちいち発表しないだけで怪我人が出るのは珍しいことではありません。

横審を務めたこともある脚本家の内舘牧子女史は落っこちてきた魁皇と千代大海の下敷きになって肋骨を折ったことを嬉しそうに話してましたが(相撲診療所で治療を受けたくて痛みをこらえて翌日も国技館に足を運んだらしい)、ダメ押しの巻き添え食って怪我した人はさすがに喜ばないでしょう。

今回は幸か不幸か井筒親方が被害に遭ってしまったわけですが、これが一般のお客さんだったら後々やっかいだったかも知れんなぁと思います。

【白鵬はあんなにいい子だったのに】

白鵬が新米横綱だった頃は、相撲の神様双葉山をお手本に精進したいとよく言ってました。その割りに土俵入がヘタクソなのが少々気になりますが(苦笑)、その態度は日本人以上に相撲を理解していると評されてました。

若い頃にはやんちゃな先輩横綱朝青龍に引き落としで負けた後ダメ押しされ、土俵の上でみっともないにらみ合いをしたこともありましたが、反省してよい子になっていたと思います。

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朝青龍の突然の引退(引退と書いてクビとルビがつく)の後、一人横綱の孤独と闘いながら不祥事発覚が続く相撲界を必死で支え、切望していた後輩横綱が誕生してからも圧倒的な強さで大横綱の名をほしいままにしていました。

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【なぜ態度が悪くなった?】

その昔、角聖と呼ばれた大横綱双葉山がいて、その相撲精神を受け継ごうと何があっても如来のような表情で土俵に上がっていた横綱が貴乃花でした。白鵬はその後を継ぐ精神を持った横綱だと期待されておりました。

絵に描いたような優等生だった白鵬の態度が悪くなっていった背景には、引退後はどうするんだ問題が未解決のままになっていることがあります。

現役を引退後、親方として相撲の世界に残るためには日本国籍を取得して年寄株を手に入れる必要があるのは周知のことです。

しかし、現在の白鵬はモンゴル相撲の横綱だった父親に国籍変更を反対されたこともあって、モンゴル国籍のままで優勝回数20回以上の横綱特権の一代年寄り(現役時代の四股名で親方になれる)の襲名を希望したのですが相撲協会は長年の伝統を理由にこれを拒否。

2015年初場所の優勝後に13日目の対稀勢の里戦が疑惑の判定だとマスコミの前で語り、角界には人種差別があるとほのめかすような発言を行なって大バッシングを受けます。

白鵬の態度の悪化が目立つようになったのはこの頃からです。白鵬にしてみれば、これまでの自分の功績と相撲を守ろうと奮闘してきた努力が日本人じゃないという理由だけで認めてもらえないと感じたんでしょうね。

このままだと引退後は角界を去ることになってしまうのですが、白鵬はすでに内弟子を抱えていて、そのうちの一人の石浦は十両で相撲をとる関取に成長しています。所属する宮城野部屋には白鵬の内弟子たちに対して宮城野親方が直接指導しづらい雰囲気が生まれているため内弟子には「親方なれんかった ごめん」では済まされない責任があります。

3月28日に行われる相撲協会の理事長戦では、現理事長の八角親方と改革推進派の貴乃花親方の一騎打ちと見られていました。白鵬は貴乃花理事長が誕生して国籍問題に大鉈を振るってくれることを期待したようですが、どうやら八角理事長の再選が確実視されているようです。

東日本大震災の日が誕生日の白鵬は、震災5年の今年31歳になりました。まだまだ強い横綱ですが、全盛の頃に比べて土俵の上の姿に「あ、こりゃ絶対負けんわ」と思わせるものが少しずつ削がれてきています。自分が圧倒的に強かった時代の終りが近づいていることに白鵬自身が一番気がついているでしょう。

一代年寄り襲名問題が解決しないうちに下位力士が力をつけてきて、横綱の座を退く時がおぼろげに見え始めた白鵬。焦りと苛立ちから「強いオレ」を誇示するようなダメ押しをしてしまうのかも知れません。

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  1. suujo

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